補助金・支援金の申請代行を中心に活動する行政書士が解説します。大阪府内の事業者向けの新事業展開テイクオフ補助金とテイクオフ伴走支援事業の採択結果や採択後の手続きについてまとめました。
大阪府:新事業展開テイクオフ補助金(令和5年度第2期)の採択結果について
大阪府:新事業展開テイクオフ補助金(令和5年度第2期)の採択率は、前回よりやや易化
大阪府のホームページには掲載されておりませんが、問い合わせをしました。
第2期の採択率は、持続化補助金よりやや難しいくらいですが、昨年度や今年度の第1期と比較すると、採択率は上がりましたが、まだまだ簡単に採択される補助金ではありません。
申請数は令和5年度第1期と比較して、やや減少しています。
採択数:約300社(令和4年度は約100社、令和5年度の第1期は約300社)
今回より諸事情により、具体的な数を掲載することができなくなりました。
これまで以上に、新規性に該当する事業か、事業実施期間内に終わる事業かが争点になったようです。
大阪府:新事業展開テイクオフ補助金(令和5年度第2期)の講評について
今回の第2期については、やや難しい補助金という印象です。なお、昨年度と今年度の第1期は、かなり難しい補助金という印象でした。申請書類が持続化補助金より少ないので負担が少ない反面、逆に限られたスペース(枚数)で事業計画書に審査官に刺さるロジックやキーワードを入れていかないといけないので、難しかったです。いかに文章を取捨選択していくか、担当審査官との相性が勝負の補助金でした。
私が支援した事業者も採択されていたので、専門家を活用した事業者は採択されやすいのかなという印象です。
また、加点項目のBCP策定が取れていないと採択は難しいのではと思いました。私の支援先は全社ともBCP加点は取得し、人材解消加点については事業者の事業内容や経営状況によっては取っていました。
令和4年度、令和5年度第1期に比べて採択率は上がりましたが、対応する専門家の数も増えたので、ご自身で申請された場合の採択率はもっと低い印象です。
補助金申請はいかに、加点項目を取っていけるかが勝負の金目です。
クロスターミナル行政書士事務所の支援事業者の採択結果について
大阪府:新事業展開テイクオフ補助金(令和5年度第2期)の支援結果について
支援数:13社(法人10社・個人事業主3者)
採択数:9社(法人7社・個人事業主2者)
採択率:69%(全体の採択率より高い)
加点項目のBCP策定は全社行いました。なお、人材解消による加点は、事業内容や経営状況を鑑みて取れる事業社のみ対策しました。
上記の数には、レビューのみのサポート内容2社を含みます。
どんな事業がテイクオフ補助金では採択されるのか?
新事業・新たな取り組みによる採択の差は特に見られませんでした。
また、設備投資がない、例えば、経費の全額が広告宣伝費の事業も採択されていました。ただ、なぜ、それだけの経費なのかを踏まえて事業の実現可能性を説明していく必要があります。
なお、決算が赤字の事業者も採択されていました。ただ、赤字の事業者は採択されるように工夫や資金面での説明は必要です。
今回、クロスターミナル行政書士で支援した事業者の申請状況を以下にまとめてみたので、分析していきましょう。
事業者 | 交付申請額 | 決算(2期前) | 決算(1期前) | 経費内容 | 採択の可否 |
---|---|---|---|---|---|
A社 | 満額 | 黒字 | 黒字 | 広 | × |
B社 | 満額 | 黒字 | 黒字 | 広 | 〇 |
C社 | 満額 | 黒字 | 黒字 | 機 | 〇 |
D社 | 満額 | 黒字 | 黒字 | 広 | 〇 |
E社 | 満額 | 黒字 | 黒字 | 広 | × |
F社 | ほぼ満額 | 赤字 | 赤字 | 機・広 | ● |
G社 | 満額 | 黒字 | 黒字 | 機・専・外・広 | ● |
H社 | 満額 | 赤字 | 赤字 | 機・広 | 〇 |
I社 | 満額 | 黒字 | 赤字 | 機 | × |
J社 | 満額 | 黒字 | 赤字 | 機・外・広 | ● |
K社 | ほぼ満額 | 黒字 | 赤字 | 機 | × |
L社 | 満額 | 黒字 | 黒字 | 機・外 | 〇 |
M社 | 満額 | 黒字 | 赤字 | 機・外 | 〇 |
採択だった事業者の特徴
- 交付申請額が高かった
- BCP策定をした
他にもいくつか採択の要因がありますが、不採択者との違いが特にないため、割愛いたします。なので、ご自身で申請される場合は、「交付申請額が満額」だけでは採択されるものではありませんので、ご注意ください。
ちなみに、、、
第1期で採択された事業者の代表の別法人も採択されていました。
第2期で初めての申請で、代表者が同じの複数社の申請をしたところ、複数社とも採択されていました。
決算2期とも売上が0円という高難易度の申請でも採択されていました。
不採択だった事業者の特徴
- 既にテストしていた事業であった
- 新たな取り組みとするコンテンツそのものの特別感が弱かった
- 電子申請の内容に誤りがあった
他にも不採択がありましたが、審査担当(事務局と契約している中小企業診断士)の好みによるかなという見立てです。どの事業者も事業計画書やトレンド等の判断材料を見ても、遜色が基本的にはありませんでした。
第1期では、動画制作事業が軒並み不採択でしたが、今回の第2期では採択されていました。
今回より、行政書士でもシステムの都合上により代理申請ができなくなりました。なお、申請の入力が誤っていた事業者も不採択となっていました。入力のための原稿は渡していますが、申請者のコピペミスがありました。
上記の難しい案件、要件的には申請できても審査上どうなるか分からない案件でも採択されていますが、不採択の案件と事業内容書等に基本的には遜色はありませんので、担当審査官の好みや、担当案件のバランスによるのかなという印象です。専門家である私がサポートする以上、どの事業者も採択されるであろうクオリティにブラッシュアップしていきますので。
大阪府:新事業展開テイクオフ補助金の採択後の手続きについて
採択後の手続きの流れについて
下記の流れで事業を進めていきます。
採択・交付決定(令和5年12月下旬)→契約・納品・支払→補助事業の完了→事業実施報告→交付確定通知書の受領→補助金の交付請求→補助金の入金(令和6年3月頃)
となります。
大阪府テイクオフ補助金の事業実施報告の期限について
以下のいずれかの早い日までに申請サイトで書類の提出が必要です。
・補助事業完了日の翌日から14日以内
・令和6年2月22日(木)
大阪府テイクオフ補助金の経費執行について
以下の点に注意してください。
・交付決定日以降に発注していること
・補助事業期間中に終了したものであること
・経理処理が残っているものであること
大阪府テイクオフ補助金の実績報告で必要な書類について
以下の書類が必要です。
・補助事業実績報告書(様式第9号)
・補助事業の実績報告書(様式第9号別紙1)
・補助対象経費の支出報告書(様式第9号別紙2)
・発注書類(契約書 or 発注書+発注請書)
・納品書類(検収書)
・支払書類(請求書+支払記録)
その他にも投資内容により、必要な書類がございます。
以下の書類は保管書類です。
- 見積書
- 相見積書 or 業者選定理由書
- 納品書 or 完了報告書
- 領収書(あれば)
- カタログ
採択後の手続きでお困りの場合はクロスターミナル行政書士事務所まで
採択後の手続きの代行をお任せください。
1社5万円で承ります。(申請費目が多い場合は追加料金を頂く場合があります)
お気軽にお問い合わせください。
補助金でお困りの場合はクロスターミナル行政書士事務所まで
大阪府テイクオフ補助金に限らず、持続化補助金や事業再構築補助金をはじめ、JLOXライブエンタメ補助金などのマイナーな補助金にも精通していますので、ご検討されている補助金がございましたら何でもお気軽にご相談ください。
特に、テイクオフ補助金は募集の発表から申請締切まで1ヶ月~1ヶ月半ほどしかなく、超短期決戦です。サポートできる事業者の数にも限りがありますので、早めのお問い合わせをお願いします。おそらく令和6年度も募集はあるかと思います。
もちろん、当サイトに掲載されていない補助金も大歓迎です。
大阪の本町で補助金・支援金・許認可を中心に活動する行政書士事務所
クロスターミナル行政書士事務所:下井